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水戸黄門のdm10foreverのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1978年製作の映画)
3.9
【さて、参りますかな】

無性~~~~に「ベタな時代劇」が見たくなる時ってありません?
「暴れん坊将軍」とか「銭形平次」とか「遠山の金さん」とか「水戸黄門」とか。
お話自体は≪ありえね~≫で全然いいんです。
なんなら時代考証なんてぶっ飛んでいても何ら無問題。

で、たまたまYoutubeで何を観よっかな~って感じでウロウロしていると「東映時代劇Youtube開設2周年記念」ということでいろいろと時代劇映画が配信されていまして、そこに今回の「水戸黄門」も入ってまして、何だかわからないけど無性~~~に観たくなりまして・・・ってところでの鑑賞となりました。

子供の頃は夏休みや冬休みになると田舎のお爺ちゃん家に泊まりに行っていたんだけど、さすがに田舎はすることがないから日中は虫を捕ったり川で遊んだりしてたんだけど、夜は本当にすることがないので、毎晩のようにお爺ちゃんの横に座って一緒にTVを観ていた。

ってなると、やっぱり「ニュース」「相撲」「時代劇」なんだよね~。
でも、案外その生活にも慣れてしまえば子供でも何となく楽しみ方がわかってくる。
特に時代劇は段々と「お決まり」「お約束」というものが存在していて、必ずこうなる!っていうオチに向かって進んでいくような感じがちょっと楽しいみたいな(笑)

★20:43頃:正体を明かさないまま悪党の屋敷に入っていき「助さん、格さん、懲らしめてやりなさい。」という黄門様の号令で大立ち回り開始
★20:45頃:黄門様を挟んで右に格さん・左に助さんという位置をとり、まずは助さんが「静まれ、静まれぃ!」と悪党を一喝。
そこに格さんが「この紋所が目に入らぬか!」と懐(若干左胸寄り)から印籠を取り出しそれを前に突き出す。
続けて「ここにおわすお方をどなたと心得る。恐れ多くも先の副将軍水戸光圀公にあらせられるぞ。一同のもの、ご老公の御前である!頭が高い!控えぃ、控えおろう!!」と決める(ビシッ)
★20:46頃:大体の悪党は「は、ははぁ~~」とひれ伏すが、稀に往生際の悪い悪党が最後の悪あがきをするも助さん、格さん、あるいは風車の弥七やかげろうのお銀の返り討ちに遇う。
この間、八兵衛は安定の「うっかり」を披露する。

・・・っていう≪20:45のエクスタシー≫

因みに「一喝する役」や「印籠を出す役」などはエピソードによって入れ替わる場合もあるようですが、いずれにせよ、どんな形であれ、毎週必ず提供される「様式美」。

どうして日本人って時代劇が好きなんだろう?
やっぱり「一話完結」という安心感もあるし、「勧善懲悪」でスッキリするし・・・
それらをひっくるめて、いい意味で「変わらない」ってことなんでしょうね。

「いついってもそこに居てくれる安心感」

別に先週見逃したって全然関係ない。
なんなら今回だって出だし10分見逃したって十分ついていける。
そこに助さん、格さん、黄門様がいれば、物語はじゅうぶん後からついてくる。
もう目を瞑ってもわかるくらいに日本人のDNAに焼き付いているものなのかもしれない。

爺ちゃんが「相撲好き」だったのもきっとそんな感じなんだろうなって、今ならわかる気がする。
特定の力士を応援するっていうよりも、CMもSEも挿入歌も何もない画面の中でただひたすら相撲を取る力士たちの姿って、ある意味「何年経とうとも変わらない」ですよね。
そこに安心感を感じていたのかもしれないな~って。

そんな感じで、お爺ちゃんの思い出に浸りながら「ほっこり」と鑑賞した今作。
良いです。
ちゃんと「水戸黄門」の美味しいところが全部入ってます。
「ニセ黄門様一行エピソード」ではクレイジーキャッツの面々(ハナ肇、谷啓、植木等)がコミカルに演じ、若かりし里見浩太朗と大和田伸也の助さん格さんはカッコよくて、そこに風車の弥七が地味に一番仕事をしつつ、安定の八兵衛のうっかり(今回はうっかりというよりがっつきですが・・・)。
残念ながら由美かおる姐さんは出てこないので、入浴シーンはございません(涙)

で、黄門様は東野英治郎さんですね。
多分時代によって演じられた俳優さんのイメージも違うんだろうけど、今の人たちのイメージで言えば西村晃さんか里見浩太朗さんのイメージが強いのかな?
でも、僕的には東野英治郎さんのイメージが強烈なんですよね。
「は~~っはっはっはっ!」っていう大笑いが本当に印象的で、観ているこっちまでニコニコしてしまう。

あと栗原小巻さんが当時から美人。
そして今も変わらずおキレイ。
素敵な年の取り方をされているんだな~って昔の映像からプレイバックして改めて再認識って感じ。

それと竹脇無我さんがむちゃくちゃ男前。
個人的には大岡越前の伊織役の渋いイメージしかなかったんだったんだけど、流石にお若い頃は更にめちゃくちゃカッコいい。
映る角度によっては今の西島秀俊さんのような端正な顔立ち。
これはモテたに違いない。

いいね~。
80分というジャストサイズの尺で、きっちり満たしてくれる安定感。
やっぱり時代劇は水戸黄門に限るな~
でも暴れん坊将軍も捨てがたいんだよな~
やっぱり江戸時代って楽しそうだね~。

という事で、今回のキリ番遊び。
ちょうど1600レビュー達成記念という事で、何かその数字に関連する映画はあるかな~と思ったんだけど、やっぱり1600と言えば「関ケ原」「徳川家康」「江戸時代」しか思いつかず・・・(笑)

となると「時代劇」だよね~
となると「水戸黄門」だよね~

ということで、今回はこれに落ち着きました(笑)


さて、では参りますかな。は~~っはっはっは。

「完」
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