Punisher田中

仮面ライダー555(ファイズ) 20th パラダイス・リゲインドのPunisher田中のレビュー・感想・評価

3.7
真里は巧が去ってしまっても、啓太郎の残したクリーニング店を切り盛りしながら、オルフェノクの庇護を行っていた。
今では再生したスマートブレインがオルフェノク根絶のための活動を過激に行っており、自分の意思と反してオルフェノクに変わってしまった者たちの行き場が無くなってきていた。
ある時スマートブレインに狙われた仲間のオルフェノクを守る為に急行する真里達だったが、そこには居なくなった筈の巧が現れるのだった。

ヘンテコで時代錯誤な部分はあるけども、愛はしっかりと感じられる20周年作品。
キレ味と相変わらずの悪ふざけは安心安全の井上敏樹脚本。
なんだかんだファイズのノリと純度100%の井上脚本と演出なんかも当時を意識したもので、今って令和なんだけども確かに平成のあの頃の空気感を作り上げることに成功している気がする。
今作初出のネクストファイズ・ネクストカイザ・ミューズのデザインはどんなに動きが良くてもダサさが拭えないのが残念。
なんであんなに肩幅ゴリッゴリのスーツデザインになっちゃったの...と思いつつ、ミューズのネーミングセンスは天才やなぁ...
そしてアクションが滅茶苦茶良かった。
スーツを着ながらのスピーディなアクションをしっかりこなしていたのと、ファイズらしいスタイリッシュさが抜けていなかったのが何より。
オリジナルキャストも年が経過したからこそのどこか懐かしくも深みのある演技をしてくださっていたので結構違和感無く観れた。
特に真里役の芳賀さんの演技がまんま当時の真里で良かったなぁ...半田さんは渋カッコ良くなったし、草加はしっかり草加してる。
そんな中で一際光る、新キャラクターを演じる福田ルミカさんが凄く良かった...こう、いかにも井上味を感じるキャラクターでベッタベタなのに何処か愛嬌があって魅力を感じる。
あの頃の夢の続きを確かに見せて貰った。