Shu

哀れなるものたちのShuのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
「哀れなるものたち」を初日に観てきました。
お話は天才科学者のゴドウィン博士によって新生児の脳を移植され死から蘇ったベラは、未知なる世界を知るため大陸を渡り駆け落ち?大冒険に出ていってしまったからさぁ大変ってな話。
内容がさっぱり掴めない予告からどんな映画なんだと期待を膨らませて観に行ったが期待以上どころか遥かに超えてくる面白さでした。


以下ネタバレを含んでいるかも


プロットだけでも奇想天外なのにそれを囲む舞台、音楽、ダンス、美術、衣装、色彩にも堪らなく魅了され更に偏見、不平等、多様性、全てをフラットに思考し砕氷船の如く氷をぶっ壊しながら世間を突き進むベラに徐々に惹かれていく。
主演を務めるエマ・ストーンの快演に驚愕。説得力のある演技で魅せる天才科学者役のウィレム・デフォーにもやられる。打ちひしがれるマーク・ラファロもめちゃくちゃ良かった。ちょくちょく笑えるシーンも多く、それがエッセンスとなって映画の雰囲気をライトにしていました。
初めてジャン=ピエール・ジュネの「デリカテッセン」やシルヴァン・ショメの「ベルヴィル・ランデブー」を観たときの興奮を思い出した。
間違いなく今年No.1となる作品、いやここ数年でベスト級です。ただしエログロだダメな人にはお勧めしません。ベラは良識も全てぶっ壊してきます。【R18+】
エマ・ストーン演じるベラ役をやれる日本人女優は皆無でしょう。
独特なエンドロール。正直いうと見ずらい。最初、飾り罫かと思いましたw あと各章のタイトルバックも魅力的。
“熱烈ジャンプ”の原語は何て言うんだろう。非常に気になる。
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