吉田ジャスティスカツヲ

哀れなるものたちの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
もっと居た堪れない気持ちになるか、もしくは意味不明でワケのわからない映画かと思いきや…全然違う印象を受けました😯
それどころか、私が最近観てきたガンダムよりもよっぽどFREEDOM🪽

モノクロの世界しか知らなかったスーパー箱入り娘:ベラ。
家から外へと旅に出ると色彩があふれ出し、不思議な統一感のある美術、衣装、ヘアメイクが、過去か未来か、現実か夢かあいまいで【奇妙な浮遊感】をもたらします。


自身のビジョンを100%他者に伝えることができるランティモス監督の手腕に加え、特筆すべきは【恐れを知らないエマストーンの大胆な演技】が本作の勝利のカギ。
身体はオトナ。頭脳はコドモ。
全てを貪欲に吸収し、鋭い知性と曇りなき眼で世界を見つめるさまを、その体すべてを使って表現していました👍

社会のルールや見えない抑圧、支配したがる男たちの思惑などどこ吹く風よ😤
何ものにも縛られない少女?の今までにない冒険譚は、清々しいほど大胆でダークで小気味がいいのです。

彼女の目で世界を見れば、“こうあるべき”という常識は崩れ去っていく…
そしてたまには逆に、どうして世界は変えられないのかを教えてもらうこともあったり…