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哀れなるものたちのkenのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.7
エマ・ストーンの演技力に圧倒されまくった作品である。ベラ役は誰もができるとは思えない。新たな領域へ挑戦した彼女の女優魂を見せつけられた印象が強い。「ラ・ラ・ランド」「クルエラ」とは全く異なる配役をここまで見事に演じ切るエマ・ストーンの凄さに感嘆した。

奇想天外なストーリー展開は1秒たりとも目を離せない。ベラが自分の目と耳で世の中の現実を知り、社会経験を積み重ねて人間として成長していく姿は実に興味深いし面白い。ベラの進化に観客は引き込まれてしまうに違いない。

少しグロテスクな映像が多くて血が苦手な人には向かないかもしれない。しかし、観る価値のある傑作映画であることは間違いない。独り立ちしたベラの生き方と物事に対して分別のある言動に変わっていく姿が頼もしい。それにしてもベラに翻弄される男性達には、タイトル通り哀れなるものを感じるのであった。

※アカデミー主演女優賞おめでとう!
 2024年3月10日
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