なみつ

哀れなるものたちのなみつのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
人間讃歌なの?とてつもない冒涜にも思える。
poorの解釈無限大


すごい世界観だ。世界観って言葉でよいかわからないけど他に思いつかない
一瞬も目を離すのがもったいない光景
少し昔のお話なのか、遠い未来の夢なのか。
スチームパンクっぽい感じもある。洋風キャシャーン。
実際の地名だけどRPGに出てくる街みたい。新たな街を訪れるときのわくわく感も同じく。リスボンが特に好きでした。
機械仕掛けの馬車。
衣装も最高に素敵で好み。エマ・ストーンが纏うから成り立つのかな。上半身は中世ドレスっぽいのに下ミニスカートでブーツ、みたいな。素材感も色も好き
ツギハギだらけの人間、動物。混じったものたち。このへんはナイトメア・ビフォア・クリスマスみたい。というよりティム・バートンか。
グロいけど詳細にしているぶん作りもの感があってむしろ平気でした。行為としては外科手術だし
「〜みたい」はあまりよくないかもしれないけど言いたいことは、どこか懐かしいのにどこでも観たことない、ということでした。
数日引きずった映画はけっこうひさびさ。

音楽もすごい。壊れたバイオリンによる不協和音みたいなのが多かったけど合ってるし、不快ではない。


勝手に人造人間の話だと思ってたけどぜんぜんちがったな。

この作品を機に、ヨルゴス・ランティモス監督にがぜん興味がわきました!もともと気になってたけど観逃してしまっていたロブスターと聖なる鹿殺しをなんとシネ・リーブルで記念上映してくれるらしくてうれしすぎます。たのしみ



【以下観た人と語り合いたい内容】(ネタバレあり)
ベラの大冒険、でもあり、性の目覚めや、それを売り物にする話もあり。

マーク・ラファロとの旅は途中からもはやコメディでしたね。翻弄。徘徊してもなんだかんだちゃんと帰って来るベラがなんだか愛しく。帰巣本能?

旅立ち前と後で、ゴッドのベラへの応対の仕方がまったく変わらなかったことになぜかうるっときました。
同じ場所に帰ってきて改めて、ベラがスタスタ歩けるようになっているのに気づいたことにも。

船上の友人たちとの出会いもとてもよかった。マーサはいつのまにどっか行った?

二代目ベラの子、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのプッシーキャットだったとは!


記憶に新しい映画怪物の「豚の脳を移植した人間は人間か」みたいなセリフがまさかの文字どおり実現。
なみつ

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