Punisher田中

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズのPunisher田中のレビュー・感想・評価

3.8
ある過去を悔いながら生きるマイクは歳の離れたアビーとどうにか暮らすために仕事を探していた。
何をしても長続きせず、なかなか仕事探しに苦労していたマイクの元にある仕事が舞い込んでくる...

ご招待いただき1/29のスペシャルナイト試写会に行って鑑賞して来ました〜!!
ジェイソン・ブラムかっけぇ!ゆりやん、キュート!といった幼児並みの感想しか出てこなかったが、生で観る映画人と芸人さん、やっぱり良いな〜。妙な多幸感に襲われた。

さて、今作ですが.....
想像の50倍くらい良かった!!!
まずは原作にストーリーをしっかり肉付けしているポイントが良い、劣悪な環境でバイトをしなければならない主人公の設定とその周囲の関係性が上手いくらい噛み合っていて良い相互作用を齎していた。
原作者が根っこから制作に携わっているとの話を受けて安心しきっていたのだが、まさかここまで厚みのあるストーリーが展開されるとは思ってもみなかったな。
主人公が際立って、尚且つアイコン的ヴィランの立ち回りをするフレディー達の魅力もしっかり出ている無敵さ、それでいて一切原作とは乖離していないという超絶技巧がなされた作品で、実際制作まで7年はかかっているのだとか。

これはあくまで万年ホラー鑑賞マンの戯言のため、参考として受け取って欲しいのだが、ゴア描写やホラー描写がかなり弱まっていて全体のディテールがびっくりするほど丸い。
取り扱っている事象や問題の根は深いはずなのに画面内の衝撃はどうにも薄いように感じた。
ただこれはこれで鑑賞ハードルがグッと下がってありかなと。実際、僕たちホラー好きに向けて...というよりもフレディー達自体が好きという原作ファンに向けたもので在りたいという願望が作品に現れた形だと思う。
だからこそ、フレディー達がすこぶるキュートに仕上がっているのもそれはそれでグッとくるものがあり、ゲームでは恐怖の権化と化していた彼らが愛くるしい姿で踊る、歩く、何かを持ち上げる等の一挙手一投足が愛しくてたまらない。
鑑賞した後はあのまんまるなフレディー達が愛しくて劇場を去るのもきっと苦しくなり「また観に行こう」と決意してしまう、そんな愛に満ち満ちた作品だった。