しゅんすけ

ザ・クリエイター/創造者のしゅんすけのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.6
「ザ・クリエイター/創造者」

TOHOシネマズ日比谷で鑑賞してきました。
そろそろ公開が終わりそうだったので、気になって観たんですが、
設定を盛り込みすぎて、消化不良感のある1作でした。

ビジュアルは本当に良くて、南アジアっぽい雰囲気と機械の組み合わせがよかったですし、そこは流石にギャレス・エドワーズ監督だなと思いました。あとは、OPも近未来のことをいっているはずなのに、1970年代ぐらいのざらついた映像というのも面白かったです。

ただ、AIを描いた映画、もしくは人間ではない異生物との共存を描いた映画、例えば「第9地区」や「マイノリティ・リポート」などと比べてみると設定を盛り込みすぎて、すごく忙しない映画だなと思いました。

観てる間、寝落ちしてるつもりはまったくなかったんですが、どんどんどんどん先の展開に進んでいき、「あれ、シーン何個か見逃しちゃったのかな」っていうような感覚に陥りました。それもあり、主人公と守るAIの少女の間の交流がなんか急速に進んでいったのも、若干違和感を感じてしまいました。あとは、敵味方の関係性が意外にややこしい(序盤にさらりと潜入捜査モノという別になくてもいい設定を盛り込んだせいで)ので、その辺はもうちょっと整理してほしかった気がします。

役者陣でいえば、アリソン・ジャネイが意外にもマッチョな役を演じれるのが意外でした。僕の中ではやはり「アイ・トーニャ」のヤバいお母さん役が印象に残っているので、そこは嬉しい驚きでした。

アメリカでは「SAW」シリーズ最新作よりもヒットしていなくて、かなり厳しい興行成績らしいですが、クリストファー・ノーラン以外にこういうオリジナルのSF映画を作れる人ってなかなかいないと思うので、ギャレス監督にはこれからも頑張ってほしいです。