とみやま

パッチギ!のとみやまのネタバレレビュー・内容・結末

パッチギ!(2004年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

青春映画の金字塔的な作品だと思った。
日本が朝鮮半島を植民地化して搾取した結果、日本にいるしかなくなった彼らは、宙ぶらりんな状態で、朝鮮学校の少年たちは鋭く傷つき、暴力でそれを隠し、制圧しようとする。そこにつきまとうのは「朝鮮人かどうか」という出身と血の問題。「そんなのどうだっていいじゃないか」と思っていたけど、言うのは簡単で、それは僕らは事情を知らないから。
彼らに向き合うのは、場合によっては上から目線の行為になってしまうんだ。葬式で拒絶される康介はどうすることもできなくて、とてもやりきれない。
で、ここで流れるフォーククルセダーズの『悲しくてやりきれない』がマッチしすぎていて、もう参った。
で、どうしようもない負の連鎖を抱える間に繋がりを作るのが、音楽であり、南北の統一を願うフォークソングだった。ゆっくりとパッチギしていく希望が見えたような気がした。
とみやま

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