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ラブ&ポップのstのレビュー・感想・評価

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)
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ターミナル駅(=交通的なハブ)であり若者文化の集積地(=援助交際による「大人」と「子供」の交流拠点)でもある渋谷を舞台に、(彼女たちの多感さを象徴するかのごとく)極めて多視的な構図から描かれる「4人」の少女たち。
「4人」では簡単に集められたお金は「対等」に再分配されることとなるが、「1人」で行動してもうまく行かず、自尊心が傷付き存在が揺らいで行く。
「神様への願い事」の問答を通して、「指輪」への即物的な欲求が決して本質ではないことを悟る。「ベッド」の上。かつて『アンネの日記』を反芻した日の夜のように「7月19日」を振り返る。「1997年の夏」がそこかしこに記述されたフィルムはもう無くなってしまった。それぞれの見つめる先を目指しながら「4人」は渋谷川を歩いて行く。

センスしか感じない、、、めちゃくちゃに好きな作品です。
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