『ミリオンダラー・アーム』などのクレイグ・ギレスピー監督が、コロナ禍の2021年に全米を揺るがせた「ゲームストップ株騒動」の実話を描く社会派コメディー。
保険会社の平凡な社員キース・ギル（ポール・ダノ）は、業績不振のゲームストップ社の株に全財産5万3千ドルを注ぎ込んでいた。キースは動画を配信し、同社が過小評価されていると訴え続け、賛同した個人投資家たちがゲームストップ株を買い始め、2021 年早々に株価は大暴騰。同社株を空売りしていた大富豪たちは巨額の損失を被った。このニュースで、キースは一躍時の人に。
映画としては、弱者が強者に勝つ王道のストーリー。爽快でとても面白かった。
でも実際は、一時的な株価急騰に乗り遅れて損失を被った個人投資家も多く、「個人投資家VSヘッジファンド」という構図では個人投資家が勝ったとは言えない事件だった。株式投資は、そんなに甘くない。この作品を観て、SNSのインフルエンサーを信じ、安易に投資する人が増えないことを祈る。
