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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)のdm10foreverのレビュー・感想・評価

4.1
【共感と共有】

「お父さんの子供の頃ってさ、友達とゲームやるにしても通信とか出来なかったんでしょ?どうやって遊んでたの?」
昨日、ドラえもんを観に行く道中で息子がこんなことを聞いてきた。
「う~ん。確かに昔はインターネットとかなかったからね~。でも直接友達の家に行って一緒に遊べば済んだ話だから何にも不便は感じなかったな~。むしろ、皆で一緒にわいわい騒いで遊んでいたから楽しかったよ」
「でもさ~、それって面倒くさくない?わざわざ友達の家にまで行くのって」

(あ・・・・それを「面倒くさい」って思うんだ・・・)

事ある毎に「時代の変化」ってものはちょいちょい感じてはいたけど、「子供たちの遊び方」ってそれが顕著に現れるんだな~って実感しました。
もしかしたら、それは決して今の子供たちに限ったことではなく、むしろそれを子供たちに与えてきた私たち大人の中に生まれてきた変容がそのまま子供たちに投影されているだけの事なのかもしれない。
何となく「個人の権利」という概念がどんどん主張を増していく中で、いつの間にか「和」より「個」に居心地の良さを感じてしまったということなのかな・・・
確かに「人に合わせなきゃいけない」っていうのは煩わしくもあるけどさ・・・。
更にその風潮に追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルス感染症の影響による「人の分断」。
そして、ようやくそこで初めて「孤独」の意味を知る人たち・・・
いかにも矛盾する二つの感情が向かった先がSNSなどでの「共感」や「共有」なのかもしれない。

でも、僕はYoutubeやTikTokを全否定する気はありません。
そこから生まれる新しい「繋がり」だって人間にとっては大切なものに変わりはないから。
・・・続きはネタバレも含むので、フィルターをかけて「押入れの中」にしまっておきます。
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