想像していたものとは違っていたが面白かった。現代と違い体制が確立していない混乱時代の歴史作品はやはりハラハラするし見応えがある
しかも英雄もしくは悪魔と呼ばれた皇帝ナポレオンをホアキン・フェニックスが演じるのだから引き込まれないわけがない
人物像をあまり知らないので序盤のオドオドしたような不安定な一面や人間臭い部分は違和感というよりも興味が湧く。かなりの配分で描かれる妻ジョセフィーヌとの愛憎関係を含め思わず笑ってしまう場面も沢山あり
更に歴史描写がかなり端折られているので英雄たる所以があまり感じられないが、だからこそ各所に描き出される表情や采配がインパクトを残しこちらの想像を掻き立てる
氷上戦や最後の大戦は陣形含めかなり力を入れて描いている
日本の歴史作品も偉人だったり梟雄でさえ様々な見解で描かれる。歴史はあらゆる解釈のもとに伝え繋がれていく。自分なりの解釈を持ちつつ他人の見解に触れる、そこが醍醐味でありそれは世界共通なんだなと、そういう意味でも満足できる作品でした
