久々に全く合わなかったです。
サイコサスペンスヒューマンドラマ？にすら見えてしまいました。
市子は無戸籍で、母親はシングルマザー、妹は筋ジストロフィー。後に母親は出て行く、という地獄のような人生。
それからは戸籍が必要なものから逃げ回って生きてきて、でも良い友人と出会って夢を語り、相性の良い恋人とも出会った。
そして恋人から婚姻届を見せられて、結婚を迫られる。あまりの嬉しさと、もうこの人とは会えないんだという悲しさがない混ぜになって号泣。このときの演技はすごかった。
そして姿を消す。
そして、市子の過去編。
色々なエピソードがどんどん出てきて、うわあこれは辛いなあ… うわあこれは辛いなあ… の繰り返し。でもエピソードに法則性もなく単なる羅列になってしまっていて、正直入って行けなかった。あとこう言っちゃ悪いけど、市子の性格が受け入れられなかった。もちらんただならぬトラウマの中から形成された部分もあるとは思うのだけど、やっぱそれでも納得できないほど不快だった。
周りの人間を巻き込んで不幸にするタイプ。(大きく訂正。誰にも頼れない市子に対して周りを巻き込むなと言うのはあまりにも酷だと後から猛省)
市子が「うち◯◯が好き」って何度も言うんだけど、初めは僅かな幸せからら引用してるんだろうなと気の毒に思っていたが、何だか段々、人を誘惑する手段なんじゃないかと思ってしまった。
あとあんま関係ないけど市子に魅惑された非モテ男子高校生が、ストーカーしまくって市子の事情を知り、市子が辛いときに抱きしめて、「俺はヒーローになるのが夢やったんや！ 市子を助けられるのは俺しかいないんや！」とか言っててこいつマジで何なんだろうと思った。気持ち悪すぎ。
それからもずっと市子のこと追いかけ回して、口を開けば助けられるのは俺しかいない。もはや頭がおかしいんじゃないかと思った。
それからも何の脈略もない登場人物達の行動、言動、感情。何もかもが理解できなかった。
ものすごく長い物語のプロローグにしか見えなかった。というかそうじゃないと納得できない。
そして終いには市子の行動、言動。正直怖すぎ。
ヒューマンドラマとはとても言いづらく、やっぱりサイコサスペンス寄りにどうしても見えてしまった。
