狭須があこ

ミラーズ・クロッシングの狭須があこのレビュー・感想・評価

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)
4.2
「親分とけんかしました!おれをキャスパー一味にいれてください!」
「気に入った!!さあ撃てトム!あいつを消し飛ばしおれ様への忠誠と、共に世界を制す大いなる野望をここに誓うのだ!!」
「あいつを殺す…!?おれが…!?」

はじまり方からもう好き。
どんどんめんどくさくなってくとことか、何も聞かずに見てもコーエン兄弟だって一発でわかるわこんなん、コーエン臭つよすぎでしょう
友達とか、身内とか、味方とか、言いまくってるくせに全然誰も仲良くねぇ~~~!!

森の動物のように俺を殺すのか!?森の動物のように!!森の~~動物の~~ように~~~~!
「ここが笑うポイントだよ!」って道標を待ってたらハードボイルド映画にしか見えないんだけど、こっちはもういちいちウケてるし、それなのに突っ込む隙を与えてくれないからハードボイルド映画として進んでいくしさぁ。ずるい

あと顔見るより先に声でわかるしゃべくるブシェミとか、ヒロインの言葉がいちいちエロすぎるとか、キャスト欄にいないチョイ役で平然とフランシスマクドーマンド出てるとか、もうとにかく安心の彼らですよ
センスの宝石箱ですよ

なんともキャラが強いよね。「人の腹はわからない」って繰り返すトム、「倫理の問題だ」って繰り返すキャスパー。
それぞれの人々がそれぞれの考え方でぶつかりあって、物語が面白くなってるカンジがなんとも最高

最近ヴィルヌーヴだのカーペンターだのをひたすら褒めたたえてたけど、コーエン兄弟もやっぱり好きだわ♡(浮気性)
狭須があこ

狭須があこ