狭須があこ

キャプテン・フィリップスの狭須があこのレビュー・感想・評価

キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)
4.1
海賊だーーッッ!!!

現代の海賊がテーマになってる作品、初めて見たかも。
命とか、お宝とか、仁義とか、夢とか、自由とか。自分で選択してそうなった者たちならいいんだけどさ…。

「そうならざるを得なかった」海賊たちの話、しんどいな…。

船長に悪気はないし、なんなら心からの善人なんだけど、言葉の節々からそもそもお互いの立場の違いが見てとれるのが切ない。
パンがなければケーキを食べればいいじゃない?心からのその言葉に、何を返せるねんソマリア人。

アメリカ人からこの場でケーキを貰って何が解決するねん。

まともに言い返してレスバできる知性すら獲得できてなかったり、一貫して絶対アホじゃないのに組織的な作戦に太刀打ちできなかったり、地力が違いすぎてあまりにもどうにもならない

でも、誰が裏で糸を引いてようが、ある意味では被害者だろうが、本当はいい奴だろうが、まだまだ若かろうが、それ以外に生きる方法がなかろうが、悪は悪。

全力を尽くした船長は自分の死と、それらの価値観の断絶による絶望を全て間近で感じたんだろうな。
いやぁ過酷な体験だ…

めちゃくちゃフラストレーションのたまる問題提起
これが世界の現実なんだもんなぁ
狭須があこ

狭須があこ