チャチャのパパ

悪は存在しないのチャチャのパパのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.2
確かに「悪は存在しない」な。

冒頭、林を見上げる視点でずっと移動している。これが長いのよ。バックの音楽は寂しいようで少し緊張感もある。

でもって、主人公“巧”はまあ見た事ない役者さん。後で知ったが、元々スタッフさんの人を監督が使ったと言う事。あと、花役の子役さんも見た事ない。でもこの子の顔が何だか大人びていて、それだけでもなんか意味深な親子に見える。

富士山の位置から、どうやら長野県の山奥の山村が舞台で、そこに東京から「グランピング施設」を創ると言う話が舞込み、その説明会がある、と言うところから始まる。

この説明会の2人が村人達にボコボコに言われて、後々、実はこの2人も会社のほうから言われてイヤイヤやってるのが、ある長い場面で分かるのだが、「あーもう会社辞めて良かったぁ」と思うところであった。

主人公なのに巧の人物像が終始分からなくて「コレは“ドライブマイカー”と同じく知能指数を試される映画だな」と、前の週に怪獣プロレス観て喜んでた身としては思いやられる。

巧は「村の便利屋」として生計を立てており、それだけに村のことに精通している。村自体も戦後の農地改革で開かれ、各地がから移住して来てきた「寄せ集め」である事が巧の話から分かる。

そんな中、悪意を持つものは居ないものの、“クズ”はいるんだよね。そう、あの2人。コンサルってホント嫌い。

んでもって、最後のシーン。すいませんが、やはり難解ですだ。「え?ど、どうなってんの?何で?」恐らく“観る者解釈に委ねる”やつなんでしょ!怪獣オジさんにはツラいぜ!

とはいえ、観て面白いし、滝口監督さらに追いかけてみようと思いました。