Moeka

DOGMAN ドッグマンのMoekaのネタバレレビュー・内容・結末

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ケイレブが出てるから見に行こうかな〜くらいに思ってたんだけど、めちゃくちゃ面白かった。けど、超ヘビーで悲しい…
ワンワン部隊を引き連れてるとこなど、まんまリターンズのペンギンじゃん!と思うんだけど、それは置いておいて、、
壮絶な虐待を受けた男が、どうにか大人になり、仕事にもつき、淡い恋に破れ、そしてまた、自分に誠実な愛を返してくれる犬たちとの生活に戻っていく。絶望や怒りの矛先が社会に向かうわけではなく、ひたすら問答の繰り返し。神がいるなら、神がいるなら…。ずっと、愛されていたい。愛を実感していたい。虚像とわかっていても、ステキな自分を演じていたい…。ここの規模感が繊細で、切なかった。丁寧だと感じた。

絶対的に、愛されたい。本来親からそういった愛はうけるのかもしれないが、うけられなかった者は、終始疑い、相手を試すはめになる。

ディートリッヒにマリリンで、「紳士は金髪がお好き」のマリリンにふんした彼がわんわん軍団に守られているさまなどは、涙が出てくる。わんわん達は銃撃戦にも巻き込まれるが、いい感じにちゃんと回避してそう、無事そうに見せてくれるのは好感度。
ピアフの「水に流して」もずるくね?と思いつつ、泣ける。最後はペンギンよろしく、唯一心が開ける友たちに身守られて絶命する。ずるい!くさい、けど、泣いちゃうよ!
こういう映画、見たかったんだなぁって改めて思った。
Moeka

Moeka