このレビューはネタバレを含みます
親しい誰かの死を受け入れることはどれだけ耐え難いことなのか。まだ小学生の少女にとって、母の死を受け入れることは簡単なことではない。父だけでなく、優しい姉からも、やんわりと母の死を受け入れるよう諭される美咲。
母の席に皿を置かなくなること、義母と親しくすること、義母が母親の席に座ること。それらは母を忘れたり、切り捨てたりすることではないと、理解出来るように説明してあげられれば良いが、人の死はそう簡単に納得させられないのがもどかしい。
引っ越しというやや強引なやり方で母の死を受け入れる形になってしまっているが、美咲は既に母の死を受け入れていると思いたい。