レネリー

ザ・ガーディアン/守護者のレネリーのレビュー・感想・評価

ザ・ガーディアン/守護者(2022年製作の映画)
3.5
劇場にて鑑賞

「アシュラ」「監視者たち」など韓国の名作に主演、出演し個人的イケオジ韓国俳優の1人チョン・ウソンが初長編映画監督作品となる本作は、刑期を終えた主人公が元恋人との間に子供を授かった事実を知り、平凡な人生を送る為に裏社会から足を洗うが、娘が誘拐され…と韓国王道アクション巨編を手掛ける。

本作で描かれるアクションはキャラクターの個性と背景を表現する特殊な演出とこだわりで描かれており、カーチェイスも見応えは十分にある。
特に特徴的なのが、主人公の殺戮依頼を受けた洗濯機と呼ばれる男女2人の殺し屋が使用するネイルガンやお手製の爆弾の表現はとてもよく、また銃火器がやたらと出てこないリアル思考もかなり好感持てる。
「狼たちの墓標」という映画の大半のレビューで刺身包丁ばかりで銃が出てこない違和感があるなんていうレビューが多かったが、韓国は日本よりも銃社会ではないことを予め頭に入れておいた方がいい。

ただ、残念な点もまずまずにあり、かなりあっさり目で描かれいるのでスルッと映画が終わってしまう印象。特にこれと言った爽快感がある訳でもなく、ツッコミどころもしばし…。
盟友であるイ・ジョンジェ監督作品「ハント」と同じ時期に制作されているが、区別化はできているが、面白さでいうと一目瞭然だろう。

とはいえ、流石は名俳優チョン・ウソンと言わざるを得ない。役者だからこそ、演者に繊細な部分までこだわりを詰め込んでいる努力がスクリーン上から伝わるので、決して駄作ではない。
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