マヒロ

毒のマヒロのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.0
ベッドで寝ていた兵士(ベネディクト・カンバーバッチ)は自分のお腹の上に猛毒の蛇が這い上がってきたことに気づき、同僚(デヴ・パテル)に助けを求める……というお話。

ウェス・アンダーソン監督×ロアルド・ダール原作の短編作品。『ヘンリー・シュガー』から続く連作の中で公開順としては最後になる。
解説役であるキャラクター(今回はデヴ・パテル)がこちらに状況を逐一語りかけてくるという構図は他の短編と同じだが、今作はしっかり他の人物も演技らしい演技をしているし、“お腹にヘビがいて動けない”という設定もシンプルで一番クセのない作品になっていた。ほぼ全編寝ながら脂汗を浮かべているだけのカンバーバッチの贅沢づかいっぷりも面白いし、間抜けな状況ながらテキパキと処置をこなす医者のベン・キングズレーの渋さなど、役者陣の魅力もあり四作品の中では一番好きだった。

(2023.139)
マヒロ

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