A8

毒のA8のレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.2
“毒”を持った蛇が毛布の下に潜んでいる!汗びっしょりになりながら、必死に助けを呼ぶ主人公。ついに、知り合いがやってきて、医者を呼んでくれたお陰でなんとか助かりそう、、。

場所はおそらくインド。時代もまだイギリスが支配下に置いていた。医者のまあ理不尽なことはよくよ〜っていう雰囲気が少し寂しさを感じる。

結局、主人公の勘違いというあまりにも間抜けな姿でこの作品は締めくくりを迎える。とはいえ、自分を助けてくれるためにやってきてくれた現地の先生に向かって愚かな態度をとるマヌケな主人公。彼こそが、彼のような人間こそこの世界においての本当の“毒”なのではなかろうかと。
皮肉にもそう思えて仕方ないのであった。

15分強という短い時間でありながら、明確に且つ意外性に飛んだ着地点をうまく見つけてくるのがさすがだな〜と感心した。

物事表面や一つの角度からじゃわからない。
一歩踏み込んだり、ちょっと横にづれるだけで、新しい見え方を知ることができるのだろう。
助かりますように!!からなんだこいつ!とガクンと気持ちを変えさせてくれるのは楽しかった。
ウェス・アンダーソンの無駄が多いようで全て無駄のない独特な世界観もかなり印象的。
A8

A8