あ

ありふれた教室のあのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
4.3
配給 アルバトロス
字幕 吉川美奈子

観ているうちにどんどん精神をやられていく系の映画
人間関係が全方位からぐちゃぐちゃになっていくので観ていて辛すぎる
基本学校内のことしか描かれていないので、主人公の家での様子や学校の外に出る描写がないこと、スタンダードの画角で撮られていることで閉塞感が余計に増す作り方にしているのが巧い

基本ワンカットが長くて、基本主人公の目線でカメラが動いていくので臨場感もある
青の使い方のセンスが特に良くて、教室は基本青を基調にされているが、主人公がボルドーのニットを着ており異質な感じになっている
ある時はブルーのニットになっている
同調を良しとする社会構造に染められていく様のようにも思える

冒頭の授業で「証明は1つ1つ明らかにしていかなくてはならない」と言っていた言葉がこの映画のキーになっている気がする

最後はもっとぐちゃぐちゃになっても良いかなと思ったが映画的で良い終わり方だった

この監督はこれからも追っていきたい
あ