じぇいらふ

神の道化師、フランチェスコ デジタル・リマスター版のじぇいらふのレビュー・感想・評価

5.0
ロベルト・ロッセリーニ監督作品はなかなかスクリーンに流れないので、貴重です。
しかも割と有名な戦争3部作ではなく、このちょっと異色な美しい傑作が見られるとは。
30年ぶりに観ますが、おおらかで美しい正に聖なる映画✨

🎞️どしゃぶりの雨☔️ 修道士達の一行がやってくる 小屋を追い出され 岩場で雨をしのぐ一行達~はじまり

📖フランチェスコを師を仰ぐ修道士の一団の物語。オンボロの小屋で大勢が共同生活。弟子達にはジネプロの様な困った若者もいる。今日も弟子にしてくれと、老人がやってきた。。。を含む9つの物語。

冒頭の雨のシーンがとにかく凄い映画という記憶がありましたが、まさに酷い土砂降りに禄に雨露しのげない岩場で寄せ合う修道士達のシーンが凄い。これだけでも彼らの過酷さと純粋な集団であることがわかる。その後の晴れたシーンの美しさ🌈

シスター達を招き入れるために、喜ぶ修道士達が花を敷き詰めたりしてなんだかかわいい。シスター達が丘の向こうからやってくるシーンの美しさたるや。とにかく美しい映画。

登場人物がほぼ修道士達だけの特殊なカルト集団映画ではあるが、キャラクターが結構楽しい人たち揃いなので観ててほほえましい。フランチェスコ好きすぎてマネばかりするジョバンニ爺さんとか笑

弟子のなかでもジネプロが結構困ったやつでいつも僧衣を貧しい人々にくれてやって着る者がなかったり、豚足が欲しいからと勝手に豚の足を切ってきたりと、かなりあぶない奴なのだが、、、こういう人物が実はとても重要だったりする。征服者との無言の対決の迫力。フランチェスコよりジネプロの物語という感じでした。人間ブランコあぶね

ロッセリーニ監督作品は大好きなので、次は是非、戦争3部作のリマスター上映をお願いします。まさに今の戦争の危険の時代こそ上映されるべきですね。