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ノスタルジア 4K修復版のinazumaのレビュー・感想・評価

ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)
4.0
タルコフスキー作品を劇場で!
やっぱり睡魔はやってきた…

詩的宇宙って、、何ぞや…
『ストーカー』に続き2作目ですが見映えは同じ。たしかに絵画のような風景、部屋の描写は美しい。特に水の表現の美しさは異常。唯一無二の映画作家であることを改めて思い知らされました。それにしてもここまで物語に置いてけぼりにされたのは久しぶりで、登場人物たちが皆何をしたいのか読み取ることが困難でした。『ストーカー』のときは隕石の墜落により、"何でも願いが叶う部屋"がなぜか誕生して、それを男たちがトロッコに乗って目指すという、ワケ分からんけど一応登場人物たちのやりたいことというのは何となく分かるし、ちょっとSF要素があって、エンタメ感もあったように思います。…ノスタルジアはその隙もなくワケ分からんままで終わった。。突如、壁に意味深に書かれた「1+1=1」の文字が見えたとき、ストーリーを追おうとするのを諦めました。。タルコフスキー作品は自分には100年早かったとシミジミ。

この手の映画は解説を聴くのがめちゃくちゃ楽しい。パンフレットも作られててホッとしたし、知りたいことがちゃんと書かれてました。

📖パンフレットの感想📖
コンパクトで肌触り抜群、そして解説いっぱいでとても勉強になります。タルコフスキーがこの作品を作り始めた経緯と最終的に故郷のロシアを離れ亡命する話が面白いし、すごくタイムリー。「1+1=1」の考察もちゃんと載ってて満足。買いです!
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