ちこちゃん

テルマ&ルイーズ 4Kのちこちゃんのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)
4.0
4Kで初めてこの映画を鑑賞しました

ロードムービーであり、バディ物です
1991年に作製された映画であるにもかかわらず、女性が男性から受ける抑圧や暴力というテーマは未だ昨今の課題としても残り続けています。それ故に、映画が古びていないように思います。むしろ、33年前にこのテーマを撮ったリドリースコット監督の慧眼と言うべきかもしれません。


夫の家庭暴力と浮気、モロハラという抑圧された状態にあるテルマと、ダイナーでウェイトレスとして働くルイーズは、一緒に友人の山荘に2-3日の予定でドライブ旅行に出かけるのですが、途中で男性にレイプされそうになるテルマを助けるため、そして自らもレイプされ、その犯人を有罪にできなかったトラウマがあるルイーズは男性を射殺してしまいます

このことから、2人の逃亡が始まります
逃亡の過程で、それぞれの男性からの抑圧の経験や性暴力に対する怒りを発散していくことで、自らが囚われていたトラウマから解放され、2人は本来の自分を取り戻していきます
この変化、特にテルマの自立をしていく変化は目を見張るものがあり、ジーナ•デイヴィスの演技には驚嘆します。

それと同時に2人の関係性の変化も見逃せません。テルマはルイーズに依存していたものが、テルマの自立により、ルイーズもテルマに助けてもらうようになり、お互いに自立した信頼関係が構築されます。ルイーズ役のスーザンサランドンの表情が素晴らしいです

この映画の素晴らしさは、その画にもありす。アメリカの自然を堪能できる画も素晴らしいです 空撮や広角で切り取られた風景は、アメリカの美しい中南部の砂漠地帯を捉えています

追い詰められた2人が、全てのものから解き放たれ、自ら永遠の自由を2人で同意して笑顔で選択するラストも良かったです、

初期のブラッドピットもセクシーで爪痕を映画に残していました

映画館で観れて良かったです
ちこちゃん

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