Kuuta

ストップ・メイキング・センス 4KレストアのKuutaのレビュー・感想・評価

4.2
DVDで過去2回鑑賞、初めての劇場体験。

メンバーが増えながら音楽(トーキングヘッズの音楽性)が変化していく前半が何度見ても素晴らしい。デヴィッド・バーンを軸にカメラが動き、メンバーが背景に映り込む画面の構成は、ジョナサン・デミが撮影時に意識していたというラスト・ワルツにも通じている。

スパイク・リーはトーキングヘッズの多国籍性を人種差別やアメリカの政治的分断に結びつけた。今作は何なんだろうと何度も考えているが、そもそも意味はないと言っているし、ただ首を揺らし、足でリズムを取っているうちに今回も映画は終わっていた。デヴィッド・バーンが1人でギターを弾く、暗闇でクネクネ踊るだけでなく、そこから世界が開けて行って、最後に客席へと視界が解放される構成は、意外とアメリカン・ユートピアでも踏襲されているのかもしれない。
Kuuta

Kuuta