ピアノ・レッスン ４Ｋデジタルリマスターのたひのレビュー・感想・評価

知恵や論理性がまだ育ちきっていない子供も、責任を果たさない大人も、本能的なものすべても基本的に美しくなくて嫌いなのでこの映画の登場人物が嫌いです。
それでもひとつひとつの画面や音楽は美しいし、家父長制の時代、一度自分を殺してまた生きるということ、客体としての女、そういった映像の中で描き出されるものすべてに価値が認められる映画だと思います。
個人的には海底に沈むピアノとエイダ、そして靴を脱ぎ捨てて生を選んだこと、そのシーンだけがただ好きです。