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ポップスが最高に輝いた夜のTaulのレビュー・感想・評価

ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)
3.0
『ポップスが最高に輝いた夜』Netflix。この日のレコーディングの様子は何度見ても凄い。本作は、目新しい切り口ではなく誠実な感じで、いまや伝説的な出来事を、当事者の振り返りで内情にスポットを当てながら改めて蘇らせる。エゴを捨てること、場に集まることの強調もあり、SNSやネットの今の時代へのメッセージも感じた。ほんとうに奇跡の一夜だった。

『ポップスが最高に輝いた夜』先に「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」を作り上げたイギリスのバンドエイドは、まさにバンドのメンバーが多いが、こちらはソロアーチストが多いという英米の違い。豪華なスター達だが、幼稚園の初日という例えが微笑ましくてピッタリ。和気あいあいから、ボブ・ゲルドフの話で空気が締まり、そこからの個性豊かな歌声による夢の共演にゾクゾクしていく。ボブ・ディランの場の雰囲気もだし他人のポップな曲調に馴染めない焦燥からのスティービー・ワンダーの音楽的な助けによる一発解消など、名場面だらけ。懐かしさもあり、この日の様子を見てると幸せな気分になる。
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