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アップグレード:どん底女子の幸せ探しのkissenger800のレビュー・感想・評価

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誰がなんと言おうとこれはマリサ・トメイの作品で、メリル・ストリープやグレン・クローズのような「ザ・演技派によるコミック」ではなく「お色気+コメディリリーフ要員による正調ロマンティックコメディーの、そういう役」ってまあ得しない役回りを引き受けてるんですよ彼女。つまり世界中のマリサ・トメイに捧げられている作品なの。もちろん結果論ですが。

たとえばミシェル・ヨーがくすりとも笑わず主人公役を全うしたから『エブエブ』(2022)が成立したように、マリサ・トメイが職人魂を発揮しなければ、これだってもっとグダグダになってるのよ。ミリメートル単位での彼女の「そっち行かない」センスあればこそ、ギリギリのところでドッチラケにならずに済んでいる。みんなもっとピーター・パーカーのメイおばさんに敬意を!

てなマニアックな見方が要求される作品だとはまさか思わず再生したのですが、ふと我に返ると、何で俺はこんなん見てるのか。
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