ブルームーン男爵

バクシャク -犯罪の告発-のブルームーン男爵のレビュー・感想・評価

3.7
インドの児童保護施設における女児虐待の闇を弱小報道局の女性キャスターが探る。おぞましい内容だが、実話ベースというから驚かされる。インド社会における女性の地位の低さ、人権意識の欠如、権力の腐敗など、インド社会が抱える問題をあぶりだしている。「バクシャク」は、「捕食者」という意味だそうだ。

インド映画というと陽気で歌って踊り作品がイメージされがちであるが、本作は挿入歌こそあるものの、当然ダンスはなく、一貫して重い。インド映画はシリアスな作品もかなりあるのだが、配信系は特に話題にならないのでもったいない。

世界最大の人口大国であり、もう数年で日本の経済力を追い抜く大国インドの社会問題を知るには良い映画である。