KnightsofOdessa

紐育の波止場のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

紐育の波止場(1928年製作の映画)
3.3
No.39[中間字幕で会話すんなや、スタンバーグのサイレント三部作②] 68点

スタンバーグは生粋のドイツ人だが、幼い頃からアメリカに居たためデビューはアメリカだった。そしてハリウッド初のギャング映画「暗黒街」で頭角を現した彼は本作品及び「最後の命令」を撮った後、ドイツに凱旋帰国して「嘆きの天使」を撮る。私は勝手に「暗黒街」本作品「最後の命令」をサイレント三部作と呼んでいる。理由はCriterionからその三つで箱が出ているから。

粗野な火夫が1日だけ上陸したニューヨークで入水自殺しようとした女を助け、彼女と惹かれ合っていくという話。夜中に叩き起こされた神父が超面倒くさそうに挙式に立ち会うシーンは中々面白いが、全体的にナイーヴすぎる印象を受ける。嫌いじゃないけど、純朴さであれば「サンライズ」の圧倒的勝利。

また、本作品を見る限りスタンバーグはトーキー寄りの思考を持っていたらしく、セリフの字幕が大量に入っている。サイレント映画の中間字幕同士で会話するとかイカれてんだろ。

でも、霧が掛かった波止場とか酔っ払いだらけの酒場などセットはしっかりしていて"画"としての満足感はある。

主人公の火夫を演じたジョージ・バンクロフトは私生活でもクズだったらしく、また海軍出身という出自に固執したせいで演劇界ので仕事は早くに失ったらしい。火夫まんまなら近くに居て欲しくないよね。