もとまち

第三次世界大戦 四十一時間の恐怖のもとまちのレビュー・感想・評価

3.6
もしも60年代の日本で第三次世界大戦が起きたとしたら?というシミュレーション映画。ストーリー展開やキャラクターの台詞の節々に滲む説教臭さは拭えないが、大勢のエキストラを動員したであろう群衆パニックの描写は凄い。戦争という突如現れた非日常によって、剥き出しにされる人間たちの醜いエゴイズム。街中(セット?)を埋め尽くす暴徒たちの迫力。矢島信男入魂の特撮シーンも、数は少ないながら良く出来ている。『宇宙快速船』の時も感じたが、爆発のスローモーションが非常に洗練されていて、今見ても古びないクオリティだと思う。成田亨によるキノコ雲は、資料映像かと見紛うほどにリアルで薄気味悪い。焦土と化した街の向こうにキノコ雲が見えるカットが、強烈な印象を残す。
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