円柱野郎

ホビット 決戦のゆくえの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ホビット 決戦のゆくえ(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

元々2部作の予定を3部作に膨らませていることもあってか、基本的には物語全体の終盤だけで作られた話、ってことになるのか。
スマウグは前作で良い引きだったものの、冒頭でやられてしまい少し拍子抜けしつつ…、あっさりと次の展開であるトーリンの財宝やアーケン石への執着についての話へ。
この辺は「LOTR」の力の指輪で描かれるような囚われる心の様子がこのシリーズらしい。
クライマックスである大軍団による決戦の様子も「王の帰還」を彷彿とさせる迫力で(特にドワーフの盾の列をエルフが飛び越えてオークに切りかかるとか)盛り上がるよなあ。

とは言え、個人的には「ホビット」全体の流れを見た時にいかにも原作が児童小説と感じる部分もあって、ハイファンタジーとしての満足度は「LOTR」に比べると少し物足りない。
まあ想定読者が違うだろうから単純に比較するのは間違っているとは思うけれど。
でも「LOTR」シリーズと、この「ホビット」シリーズ全てをピーター・ジャクソン監督が撮ったことが、確実に作品全体としての統一感に繋がっているわけで、それはとてもいい形で作品として完成したなと思うところです。
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