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エリン・ブロコビッチのRyuのレビュー・感想・評価

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)
3.9
学ナシ職ナシで2度の離婚歴を持つ3人の子供のシングルマザー エリン・ブロコビッチ。ある日彼女は、信号無視の車に衝突される交通事故に遭う。相手に過失がある事故ながら、色んな要因が重なり敗訴してしまう。弁護士のエドワード・マスリーに絶対勝てる と言われたエリンは、負けたのだから仕事を斡旋してくれ と強引に彼の事務所で働きだす。エリンはそこで、大企業の水質汚染に関する書類を偶然目にし、この件を調べていく。

アメリカで史上最高額の和解金を勝ち取ったお話。主演のジュリア・ロバーツの演技は絶賛され、アカデミー主演女優賞をはじめ、数多くの賞を受賞した。
こういったテーマだと重めの社会派とかが多い印象ですが、今作はそんなことはありません。主人公のキャラクターやテンポよく進むお話、そして爽快感のあるラスト。これらの要素があって、非常に観やすかったです。
なんと言っても主人公のエリン・ブロコビッチがまぁ魅力的。名前をタイトルにするだけあります。弁護士じゃないし、学もないし、マナーも悪い。傍から見える情報は決して良いものではないかもしれませんが、何より人間力が優れています。感情的すぎるかもしれないけど、その方が相手の心に刺さるし、相手も心で返してくれます。他人のために自分を犠牲にできる人って素晴らしいですよね。まさに正義の味方 ヒーローって感じです。
この水質汚染問題に奔走する姿だけでなく、シングルマザーとしての姿もきっちり描いていて、その大変さ、それと同時に子供への愛情も伝わってきました。エリンが働いている間に子供の面倒を見てくれるジョージも、イカつい見た目に反して子供好きのめっちゃいいやつ。こういう支えてくれる人がいるかどうかでもかなり変わってきますよね。
マスリー弁護士も、憎まれ口をたたき合いながらもなんやかんや助け合うし、認め合う。ちょっとお茶目な一面もあったりして、2人の関係性が素敵でした。
やっぱりこういう類のお話は結果が分かっていてもスカッとするものがありますね。さらに今作はその重くない作風も相まって、観てて非常に気分が良くなる作品でした。
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