Ryu

カメラを止めるな!のRyuのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
3.9
とある廃墟でゾンビものの自主映画の撮影が行われていた。リアルを求める監督に翻弄される中、撮影隊は本物のゾンビに襲われる。リアルを求める監督は喜びながら撮影を続けようとする。スタッフも次々とゾンビになる中、生き残った面々は逃げ惑う。しかし何やら様子がおかしいところがちょこちょこ⋯。

久しぶりの再鑑賞。
大まかなあらすじは覚えていましたが、ひとつひとつの展開はけっこう忘れていたので、全然楽しめました。
序盤の37分。違和感がある中で進んでいく物語。そして、後半戦。この最初の37分間が何だったのか、何でこういうことになっていたのか。これらがどんどんわかっていきます。
映画1本を丸々使って、たくさんの伏線を回収していく。これをやりたいがための映画 と言えば、それまでかもしれませんが、次々と伏線が回収されていく様は非常に爽快感があります。ひとつ何かが起こると、それに付随するように、色んなことが起こっていきます。これらの繋げ方、そしてそれを伏線回収にする ということで、脚本がかなり緻密に練られており、非常におもしろかったです。
色んなドタバタがあってからの、最後のあの終わり方。大円団って感じで、笑顔になるだけでなく、ちょっとホロりとまできちゃいました。
映画の作り手をテーマにした作品なだけあって、映画や映画を作る人対する愛・リスペクトを感じることができます。
キャスト陣も監督もそこまで有名な人ではない。それでも、アイデア・演出次第でここまでおもしろいモノが作れるんだ と感心しました。
予算300万円で30億円を超える興行収入を稼ぎ出した、日本映画史に名を刻む作品ではあると思います。
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