ののな

ファーゴのののなのネタバレレビュー・内容・結末

ファーゴ(1996年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった!!!!音楽が良かったし話はサクサク進んでいくし、登場人物みんな良いキャラしてた~☺️✨画も、ポストカードに出来そうな映えるカットが多い!緊張と緩和を利用した笑いがたくさんあって楽しい!!

事の発端はタイトルにもなっているファーゴ(というかこの場面でしか出てきません)のモーテル。ここで、ウィリアム・H・メイシー演じるジェリーが、金策に困り、妻の狂言誘拐(最低すぎる😅)によって舅からお金をせしめようと企むのですが……。

こんな杜撰な計画を立てるジェリーは冴えないリーマンです。妻子持ちで、奥さんはニッコニコお料理を用意してくれるし、息子は感情豊かで育ち盛りで可愛らしい。家の近くに住んでいる(というか、勤め先でも上司)舅にヘコヘコしながら一家の大黒柱としてこの二人を養っていかなきゃいけません…。しかしいかんせんお金のやりくりがうまく行かず困った。そして狂言誘拐と💦

以下の感覚は頭が悪い人ならわかってくれると思います(自分はすごく馬鹿なので痛い程ジェリーの感覚が分かります)。頭が悪い人は、マジで 脳足りん なんですよ。例えば、初めて行くお店ってシステムがよく分かんなくてメニュー表のランチ欄を見落としちゃったり、店員さんの「こちらの場合この6種類からソースお選びいただけます。ドリンクはどちらになさいます?」をパッと理解できないし、お会計のシステムもテーブルなのかレジなのか分からないですよね(もしかしてみんなすんなり出来るんでしょうか笑)?あれが、日常生活のすべてで起きる、なんなら生業にするような馴染みの領域でもあれ?ってくらい会話が分からない。とにかく会話が遅い。論点ガタガタ。で、会話にならない。やることなすこと優先順位ガタガタ。ジェリーからは頭の悪い人特有の「あの感じ」がビシバシ伝わってきます!!!👏本当に、どうしようもない考え足らずで馬鹿なんです。死ぬまでそうなんです。なんだか書いてて泣きそうですがそれくらい共感できる、真に迫ったリアルな演技でした👏つまりウィリアム・H・メイシー自身はめちゃくちゃ頭良いです😅😅😅💦

この狂言誘拐を頼まれた悪党二人、カール(スティーヴ・ブシェミ)とゲア(ピーター・ストーメア)の緊張感が堪らなく良かった!!カールは、殺しや犯罪への無頓着さ、怯えのなさが常人と違うだけで、普通にそこら辺にいそうなおしゃべりなチンピラ(あんまりいないかも)。ゲアは快不快で判断する直感派の強者で、音に鈍いのか鋭いのか、何を考えてるのか、何が判断基準なのか、何が響くのか(テレビドラマのとある場面ではハッとしてる?のに、最後のあれは響かない…とか)全然分かんなくて怖い💦

二人は狂言誘拐の道中、ポカポカミスを重ねていってじゃんじゃん犠牲が積み重なっていきます。まず一夜目にして3人の犠牲が😅

3体の死体が発見されたことでフランシス・マクドーマンド演じる地元警察のマージが主体となって捜査を始めます。この人、身重なのでめちゃくちゃ心配でしたが、体を労りつつもりもり食べて元気に捜査していてすごい切れ者!敏腕な捜査がかっこ良かった!食べてるものみんな美味しそうで良かった✨特に、犯人のあんな現場を見つけてしょっぴいていく胆力笑笑
ヒーローは当たり前ではありません😖💦このマージが、ただ当然・当たり前のことを全うしたまでで、我々のような小市民の象徴だと思える人はすごいです。ともあれ、とっても素敵で誠実な人間像を見ることが出来たことに感謝👍かっこよかった!

その旦那さんの、ジョン・キャロル・リンチ演じるノームも良いキャラしてます⌒(ё)⌒段々才能が世に認められていってなによりです☺️日本でも今郵便ハガキが63円になって本当に1、2、10円切手を重宝してるな~って勝手にしみじみ😌

ざっとみると、何かしら欠けていて乏しい人と、自分に満足している人との対比なんでしょうか😔後者も、前者に巻き込まれてお陀仏になっちゃったり(作り話でお陀仏にされたり笑)、やるせない場面がありました……。

面白かったのはミネソタ・ナイスという悲しい人間性を象徴する、舅とジェリー、取引先とジェリー、マージとジェリー、マージとマイク等々の場面😢これはアファーマティブ・アクションと対に出される、受動的拒否が、ミネソタの人に顕著なことから作られた言葉らしいです。誰しも少なからずこういうとこありますよね。「いやいやここまでじゃない!」っていう思いこそ危険だなあと感じました。これはそういうのが発展していって酷いことになっていくので!

私もジェリーと同じように頭が悪いですが、なんとか踏ん張って真面目に生きていきたいなと思いました🍀

あと、シェプのキャラもめっちゃ良かった🎶🎶
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