矢嶋

ペントハウスの矢嶋のネタバレレビュー・内容・結末

ペントハウス(2011年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

オーシャンズ11風だが、こちらは主人公達が素人集団であるという点が異なる。ゆえに、スタイリッシュなアクションみたいな魅力は皆無で、各人の抜けた所が目立つコメディ。
それでも見た後に結構な爽快感があるのは、心底嫌な奴だが取り乱したりもしないアーサーの大物悪役っぷりや、彼を追いつめる際に出てくる、それまでの要素を上手く使った台詞にセンスを感じるからだろう。チェスになぞらえた言い回しや「チップは禁止です」等がそうだが、この辺はアメリカでないと中々様にならないように思う。また、洒落た劇伴やタワーのゴージャスな雰囲気も魅力だ。

設定的に杜撰な所も散見され、犯行を成立させる為に主人公達だけでなくFBIやタワーのスタッフも抜けた感じになっているのも事実だ。そもそも、金庫の存在をFBIに教えるのでは駄目だったのかとか、金庫や元帳をFBIは見つけられなかったのかとか。
更に、アクション方面にもコメディ方面にも振り切れていない感じもある。

とは言え、それをふまえても、センスや爽快感を感じられ全体としてのテンポもいいと評価できる作品かと。
矢嶋

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