これは見たことあると信じていたけれど観たことのなかったパターン。
幼い頃から劇中の写真(または宣材カモ)を何度も見て、映画も観た気になっていたのか、それとも観たけれど忘れてしまっているのか。三角の船やRBGの目を持つ触手が出てきたときは既視感があったのに、話はまったく初見ぽかった。
思っていたよりも良質のサスペンスで、隕石の落下からじわじわと事件性を高めていく手法はホラーというよりSFのそれ。宇宙船などのガジェット以上に、こうしたフォーマットそのものが古典なのかと今さらながらに思い知らされた気がする。
原作に沿った物語なのだろうとは思うけれど、後半どんな武器も歯が立たないことがわかってしまうと、主人公でイケメン枠のフォレスター博士自身が火星人そっちのけで恋人探しに躍起になり、話がほぼそれのみに終始してそのままエンディングというのがいかにも残念。
小説としてはアリでも、映画となるとそもそもがかなり難しいオチということなのかもしれない。
それでもこれだけのスケール感、リアル感をあの時代に映像化したことはさすが古典として語り継がれるだけはある。
実はこの約50年後に作られた2005年版もまだ観ていない。スピルバーグがどのように料理したのか、この勢いで観てみたいと思う。
どうでもいいのだけれど、火星人がチラっと映ったときに、「あ!ギョダーイ!(@電撃戦隊チェンジマン)」と思ってしまった。逆だよね、あっちが真似たのでしょうw