Otun

ミッドナイト・ランのOtunのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
4.2
少しおサボりさんしていたレビューを再開。
『ミッドナイト・ラン』。再見。

やっぱりこんな気持ちのいいバディムービーなかなかにない。
デ・ニーロ扮する主人公は刑事くずれのバウンティハンター。マフィアの金をボランティアに寄付した会計士を捜しだし連れて来るよう依頼される。

連行する男と、連行される男。
この二人のやり取りがたまらなくおもしろい。

そもそも、おもしろいバディ映画の条件の一つとして、
『べたべたしていない、からっとした二人の関係の見せ方』、これが個人的にとても重要な気がしています。
今作は80sのアホな音楽や、能天気な演出なんかも相まって、二人の男が本当に爽やかに笑える。

すったもんだの末のラスト。
"友情"なんて言葉を恥ずかしくて介在させない二人のシャイな男達。
でも、そこから滲み出る互いへの優しさが、なんだか泣けてくる。そんな風に観客が泣けて来た時には、手錠を外した二人は別々に。
粋。そうだ、これが粋ってやつかも。
最高に、粋な、バディ映画。
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