うにたべたい

ジャッカー電撃隊VSゴレンジャーのうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.2
ジャッカー電撃隊の放映終了後、東映まんがまつりで上映された劇場版作品。
後のスーパー戦隊VSシリーズの原型といえる作品です。
といっても、スーパー戦隊VSシリーズはゴレンジャーから連綿と続いているわけではなく、そもそも本作より数年前に『マジンガーZ対デビルマン』などのクロスオーバー作品があり、本作のタイトルはその流れですね。

タイトルVSとついていますが、当然、ゴレンジャーとジャッカー電撃隊が殴り合うわけではなく、協力して敵と戦う展開です。
敵はジャッカー電撃隊に登場した組織・クライムで、世界各地で侵略のために作戦行動をしていた悪の組織が、復活したクライムの首領・アイアンクローの元に集結します。
世界各国での爆弾投下を計画していたクライムの企みを阻止するために、ジャッカー電撃隊とゴレンジャーが集い戦う内容となっています。

ジャッカーサイドは、ジャッカーの4人とビッグワン、ジョーカー、姫玉三郎が登場し、倒したはずのアイアンクローが復活して敵のボスとなります。
一方で、ゴレンジャーサイドはモモレンジャー以外は変身前の姿はなし、司令官や太郎くん、九官鳥のゴンも登場しません。
キレンジャーはカレーを食べず、ミドと太郎くんのなぞなぞもないです。
基本的にはジャッカー電撃隊の劇場版で、ゴレンジャーはゲスト出演のような感じですね。
仮面ライダーでも先輩ライダーが客演することがありますが、役者も含めて登場することは稀なので、そのイメージ程度の出演です。
ジャッカー終了後のストーリーなのですが、ジャッカー電撃隊のラストでくっついたエースとクインが本作内でいちゃつく場面がなく、二人の仲がその後どうなったのか心配になります。

30分に満たない短い作品ですが、キャストは豪華で、安藤三男に潮建志、天本英世という、もはや説明不要な名優が一同に介して悪巧みを行うシーンは必見ですね。
また、作中にV3やアマゾン、キカイダーが世界各地で戦っていて、各ヒーローが同一世界で存在していることが明かされます。
ウルトラエースの銀河連邦は裏設定に近い形になりましたが、本作では明言がありなにげにすごい作品でした。