Jean

スリ(掏摸)のJeanのレビュー・感想・評価

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)
4.7
貧しく寡黙な主人公がスリを行うコントラストは時間が経つにつれてどんどん引き込まれました。

映画も無駄な動き、台詞、感情を排除し、モノローグと少しの会話で構成されています。

「スリ」のスリルさ(ダジャレではありません)が美しく描かれているのも見応えがあります。

人間の心を取り戻し、遠回りして本質に触れるラストシーンがとても好きでしたが、あまりに感情を削ぎ落としているのでそんな突然?って思ってしまう自分もいました。

社会とどう接していけばいいか分からなくなっている若者は山ほどいるので、めちゃめちゃ刺さる作品ですね。

P.S.仲間の万引きを止めようとした正義感の強い男でも、子供作って逃げることもあるので人生わからないですね。
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