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落下音
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落下音の作品紹介

落下音のあらすじ

1910年代、アルマは同じ村で、⾃分と同じ名を持つ幼くして死んだ少⼥の気配に気づく。1940年代、戦争の傷跡が残る中、エリカは⽚⾜を失った叔⽗への抑えきれない欲望に気づき、⾃らの得体のしれない影に⼾惑う。1980年代、アンゲリカは常に肌にまとわりつく“何か”の視線に怯えていた。そして現代、家族と共に移り住んだレンカは、⾃分の存在が消えてしまいそうな孤独感に徐々に侵⾷されていく。百年の時を経て響き合う彼⼥たちの<不安>が、この北ドイツの農場を静かに覆いつくしていく――

落下音の監督

マシャ・シリンスキ

原題
In die Sonne schauen/Sound of Falling
公式サイト
https://gaga.ne.jp/rakkaon_NOROSHI/
製作年
2025年
製作国・地域
ドイツ
上映時間
155分
ジャンル
ドラマ
配給会社
ギャガ

『落下音』に投稿された感想・評価

背骨
4.0
彼女たちを覆う死臭漂う不穏さや、さまざまな感情が、時代を超えて共鳴する時、それは「女性として支配されながら生きていかなければならない悔しさと不安」であると気づき言葉を失う…

想像以上に凄い映画でした。マーシャ・シリンスキ監督… 新たな才能発見です
kuu
3.7
『落下音』
原題または英題 In die Sonne schauen/Sound of Falling
製作年 2025年。上映時間 155分。
映倫区分 PG12 製作国 ドイツ
北ドイツの農場を舞台に、それぞれ異なる時代を生きる4人の少女が体験する不可解な出来事を描いた映像叙事詩。

深く暗い泥を湛えた、北ドイツの寂涼たる農場。 
そこは、異なる時代に生をうけた四人の少女たちが、時を越えて同じひとつの不穏な影を共有する場所だ。 
それぞれの孤独が、重なり合う錆びた野良猫のように冷たく息づいている。

1910年代から現代へと、時間軸は脈絡を欠いたまま不意に跳躍する。
昨日と今日、あるいは一世紀前が、まるで薄い和紙を重ね合わせたかのように透けて見え、交錯していく。
親切な説明台詞はことごとく削ぎ落とされ、登場人物たちの顔ぶれは、どこか歴史の影に消えていった名もなき群像のよう。
予備知識なしにこの迷宮に足を踏み入れれば、多くが現在地を見失い、五里霧中のなかで立ち尽くすことになる。
しかし、その分かりにくさこそが、今作品を凡庸な娯楽から引き剥がし、孤高の芸術へと押し上げている。

今作品の特筆すべきは、網膜に焼き付くよな圧倒的な映像の強度で、どのフレームを切り取っても、長い歳月を経て色褪せたヴィンテージの絵画、あるいは古書から零れ落ちた一枚の古い写真のよに美しい。
光と影の境界線は曖昧で、かつてそこに生きていた人々の気配だけが、粒子となって画面に揺らめいている。
ストーリーの糸を一本ずつ手繰り寄せる知的な作業を諦め、ただ押し寄せる映像の奔流に感性を委ねた瞬間、映画を観るではなく、現代アートのインスタレーションの内部を彷徨うという得も云われぬ体験を手にすることになる。

この視覚的な陶酔って、目眩がするほどの緊張感を与えるのが、タイトルにもある『音』の配置かな。
静寂が支配する空間に、ふいに割り込む微かな、しかし決定的な音。
それって誰かの足音かもしれへんし、あるいは時代そのものがきしむ音かもしれへん。
何かが、どこか高い場所から静かに重力に従って落ちていくよな不穏な予感が、鋭利な刃物のように耳から脳へと滑り込んでくる。
台詞が少ないからこそ、演出された音響のひとつひとつが雄弁に、時には暴力的に、世界の崩壊や個人の孤独を告げていく。

役者陣の演技もまた、この詩的で抽象的な世界観を完璧に支えていて、彼らは感情を大袈裟に爆発させることを頑なに拒み、ただその時代、その場所に存在することの質量だけで圧倒する。
削ぎ落とされた表情の奥に潜む底知れぬ哀しみや、言葉にできない諦念が、ごくわずかな視線の振り子のような佇まいだけで表現されており、映画全体に漂う気品ある冷たさを決定づけてます。

万人が快哉を叫ぶようなエンタメじゃないし、物語の整合性を求める人にとっては、不親切極まりない難解な迷路的映画やろけど、論理を越えた先にある映像美と、耳の奥に残り続ける鋭い残響に身を浸すとき、多くの方が言葉を失うはず。
これは、脳で理解する映画じゃないのかも。
かつて存在したかもしれない人々の呼吸と、静かに落ちていく世界の音を、ただただ皮膚で感じるための、ひどく贅沢で、孤独な美に満ちた作品でした。


あらすじなど。
1910年代、アルマは同じ村で自分と同じ名前を持つ、幼くして死んだ少女の気配を感じる。1940年代、戦争の傷跡が残るなか、エリカは片足を失った叔父への抑えきれない欲望に気づき、自らの得体の知れない影に戸惑う。1980年代、アンゲリカは常に自分の肌にまとわりつく“何か”の視線におびえていた。そして現代、家族とともに移り住んだレンカは、自分の存在が消えてしまいそうな孤独感にさいなまれる。4人の少女の不安は百年の時を経て響き合い、北ドイツの農場を静かに覆い尽くしていく。

本作が長編第2作となるドイツ出身の新鋭マーシャ・シリンスキが監督・脚本を手がけ、2025年・第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて審査員賞を受賞した(オリバー・ラクセの「Sirât」と同時受賞)。
ネタバレはブログに書きました↓
https://ayachimaru96.blogspot.com/2026/04/2025-155100100.html
不快純度100%で描かれる、死んだように生きる女の100年。

新しいホラーのジャンルが爆誕しました。
フェミホラー・フル不快。

これはタイトル間違えてますね。
落下音じゃなくて不快音ですね。

不快とはいえ、あからさまな胸糞描写があるわけではないというか、淡々と同じテンションのイメージです。
ここまでフルで絶妙な塩梅で不快な映画も珍しいなと思います。
どれだけエグい描写があるエクスプロイテーション作品でも退席したいと思ったことはないのですが、本作は途中退席したかったです。

余程退屈な作品で退席したいと思ったことありますが、本作の最悪なところは先が気になる点です。
退席できないんですよね。
最後まで観たい気持ちはあるものの、不快なんです。

🔳ホラーの新ジャンル、不快

フルで不快という新しいホラーです。
嫌悪感や恐怖とまではいかない、絶妙な塩梅の不快が最後まで続きます。
1番居心地悪い不快感を維持し続けます。

🔳あらゆるカタルシスを封じる

登場人物が考えていることが1ミリもわからない。
何が起こっているのかめちゃくちゃわかりにくい。
出来事の因果関係がめちゃくちゃわかりにくいです。

観終えても全くスッキリしない、永遠と不快なまま終わる映画でした。

🔳物語がどこに向かっていくのかわからない

どこに向かっていくのかわからないものの、何かが起こりそうという緊張感はずっとあります。

不快なのに先が気になるので不快を耐えるのですがその先に待っているのは不快です。

🔳物語がよくわからない

時代の入れ替わりがわかりにくく、登場人物がどの世代なのかわかりそうでわからないです。

観ているのに物語が積み上がっていく感覚がありません。
しかもどこに向かっているのかもわかりません。

フラストレーションが募ります。
1ミリもサティスファインさせてくれません。

🔳明確に描かない

登場人物の感情や考えを、全く明確に描きません。
ポエティックでわかるところとわからないところがあり、ずっとモヤモヤしています。

わからなくて不快です。
終始モヤモヤします。

🔳見えてきた物語も不快

直接的描写は出てきませんが、共感できる深い描写が出てきます。
少女時代の出来事を思い出して不快になりました。
物語よくわかんないのに共感できてマイナス感情を思い出す不快です。

🔳フルで不快ASMR

ずっと不快な音が鳴り響いています。
フルで音が不快です。
ずっと本気で不快です。

🔳誰が誰だかわかんない

頭の中で時代と登場人物がぐちゃぐちゃです。
見栄えも似ているので時代もぐっちゃぐちゃですし、誰が誰なんかわかりませんでした。

私はできれば予告編すら観ずに映画を観たいタイプなんで、本当に何もわからず観てました。
多分それが正しいんだと思います。
この映画の目的がカタルシス封印ってことなんだと思うので"わからないまま観る不快"が正しいんだと思います。

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