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『The Secret Agent(英題)』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
【第78回カンヌ映画祭 監督賞、男優賞】
『バクラウ 地図から消された村』クレベール・メンドンサ・フィリオ監督の新作。カンヌ映画祭コンペに出品され監督賞と男優賞(ワグナー・ムーラ)をW受賞した。

素晴らしい作品。大好きなフィリオ監督の新作として期待していたが、その期待を上回る傑作だった。

一人の男の人生をファンタスティックな演出で語ったフィリオ監督らしい独特な作品。突然の暴力やグロ描写など攻めた描写を厭わず衒いなく演出していて見ごたえのある作品になっている。

一人の男の人生という主軸の裏にブラジルの歴史、政治が浮かび上がってくる。スリリングで緊張感がある一級の映画であるのと同時に社会性も持っている映画でとてもよかった。

フィリオ監督の作家性がよく出た作家映画でありムーラの好演も光る素晴らしい作品。少し寝落ちしてしまったところがあったので日本で上映されたらまた行きたいところ。
[ブラジル、ある科学者の戦いの記録]

人生ベスト。2025年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。2026年アカデミー国際長編映画賞ブラジル代表。クレベール・メンドンサ・フィリオ長編四作目。1977年、独裁政権下のブラジルにて、元大学教授のアルマンドはカーニバル期間中の故郷レシフェに到着し、ドナ・セバスティアーナのアパートに保護される。そこでは他の亡命希望者も国を離れる時を待っていた(『バクラウ』的な家母長コミュニティにも見える)。アルマンドにはフェルナンドという息子がおり、彼はサン・ルイス映画館の映写技師であり義父であるアレクサンドルの下に預けていた。妻ファティマも優秀な学者だったが既に亡くなっており、アルマンドは息子と二人で国外へ出ることを考えていた。同じ頃、アルマンドと因縁のあるジロッティという役人(?)が、アルマンドを暗殺するために殺し屋を雇い、更には腐敗しきった地元警察の下に"サメの腹の中から人間の足が出てきた"というニュースが飛び込んでくる…云々。冒頭シーンから素晴らしく、レシフェの手前にある道沿いの小さなガソリンスタンドで、店主が強盗を射殺しまま死体が軒先に放置されており、警察がカーニバルで忙しいから捜査にすら来ないとバイトが不平を漏らす。死体が転がっていても不平を言うだけという状況が、警察の腐敗や人が死ぬことに慣れ切った社会の姿を的確に表現している。サメの腹から出てきた人間の足の挿話も、バカバカしい話としてタブロイドの撒き餌となって、人間の死が下世話なコメディとして有耶無耶にされてしまう。事件がミーム化されて本質が忘れ去られてしまうのだ。

1977年の挿話の合間に、アルマンドのことを調べている現代の学生のエピソードが挿入されている。彼女は粘り強く録音や新聞を調べ続け、当時何があったのかを調査していく。その過程は『アイム・スティル・ヒア』とも似ていて、記憶を記録にし、それを見た他者が再度記憶として伝搬していくということをそのままやっていた。録音はアルマンドを国外に出そうとしていた援助組織のエルザという女性が録ったもので、アルマンドは脱出に至る経緯を語り始める。それは差別主義者(人種/性別)で、科学を軽視する下品な役人ジロッティが私腹を肥やすために暗躍していた現場に居合わせたアルマンドが研究の自由、研究の未来を担保するために戦ったということだった。現代の学生が研究で来ているのも、ラストで明かされる展開も、すべて彼らの戦いがあったからこそ存在しうるものなのだ。ちなみに、『アイム・スティル・ヒア』との違いとしては、同作でルーベンス・パイヴァはビーチ近くの自宅を動かず、家族もそこで待ち続けていたが、本作品では"彼は様々な条件をクリアして脱出できるのか"という動的なサスペンスとして同じ題材を描いていることか。

フィリオは2023年に、1970年代から暮らしている故郷レシフェについてのドキュメンタリー『Pictures of Ghosts』を発表している。三部構成になっており、第一部はフィリオの実家がある地域について、第二部と第三部はレシフェのダウンタウンと映画館について描いている。映画として面白いのは第一部なのだが、まさか歴史の授業みたいだった第二部や第三部が重要になってくるとは思わず驚いた。祖父アレクサンドルが働いているのは、現在でも営業しているレジェンド映画館だったし、腐敗した地元警察がその差別主義をゴリゴリに見せつけてくるウド・キアとのシーンでも、警察は彼が逃亡ナチス関係者と思って称賛していて、そういえば二次大戦中に親ナチだったブラジルにプロパガンダ用の映画館をナチスが建てた話があったなと。『アクエリアス』の主演だったブラジルを代表する大女優ソニア・ブラガの代表作『未亡人ドナ・フロールの理想的再婚生活』も本作品の中で新作として上映されていた(重要なのは『JAWS』の方だが)。そして、アルマンドがエリザと面会したシーンでの夜景は、そのまま『Pictures of Ghosts』にも登場していた気がする。それらは引っ越してきた直後の幼いフィリオ少年が見ていた景色であり、その裏で彼の世代のために戦っていた大人たちがいたということを描いている。本作品は、自由を、研究を、未来を守るための激烈な戦いの鮮やかで血みどろの記録なのだ。
UCOCO.
3.8
この映画を見てフィリピンの『ローサは密告された』を思い出した。

考えてみると、ブラジルの映画を真剣に見たのは初めてかもしれない。
私は全くブラジルの映画に疎いから、カンヌでこの映画の主演俳優がホテル前でパパラッチ及び取り巻きに騒がれてるのを見ても何も思わなかった(というか知らなかった)。
後に、彼が男優賞を獲ったと知ってようやく少し興奮。

さて、映画はと言うと"おそらく"ブラジルの警察、刑事(?)とギャングが裏で繋がっていてそれに家族の過去を探りたいという大志を抱く主人公が巻き込まれる話。それは過去の出来事であって、現代を生きる全く無関係のはずの女性が今になってその事件を解明しようとする。

プロットもよく出来ていて(それ故に監督賞?)、私の知らないおそらくかなりリアルなブラジルの当時の社会問題がここでは描写されているのだと思うが、やや長すぎる気もする。

このアプリではスリラーにカテゴライズされているが、果たして本当にそうだったのか?
特段、驚きも新たな発見もない至って普通の映画という印象。

「映画館」というそのオブジェクト自体がエモーショナルな存在が、この映画に色を与えている。