Melko

学校の怪談のMelkoのレビュー・感想・評価

学校の怪談(1995年製作の映画)
3.7
「ねぇ、コーヒー牛乳とイチゴ牛乳、どっちが好き?オレ、イチゴ牛乳。フルーツ牛乳も好きなんだけど。…教えてよ。今度奢るから。オレ、貯金してんだ。貯金、好き?」

「6年3組、小室かおり」

「5年3組、中村けんすけ」
「5年3組、瀬川しょうた」
「4年4組、千葉かずお」
「4年4組、千葉ひとし」
「2年2組、篠田みか」
「篠田あき、5年3組」

「廊下は走るなぁぁぁあ!!!!」

ノスタルジー怪談シリーズの原点にして最高傑作。
やっっっと借りれた〜〜!!晩秋のチビッこホラー。
公開当時は私は幼稚園児。劇場では見ておらず、ビデオ化され地上波放送されても、なぜかこの1だけはあまり記憶に残ってなくて。でもテケテケやクマ髭、口裂け女の印象はあったから、きっと幼児誌か何かで見たんだなあ。
冒頭は、本編に絡んでこない笹野高史だあ!26年前の映画と今、見た目が全く変わってないのがそれこそホラー!
ガキがとにかくうるさい!そしてみんな行動がもれなくポンコツだぞ!お子様と一緒に見れば、「僕/私だったらこんなモタモタしない〜もっと早く逃げる〜」と馬鹿にすること請け合いだ!
おまけに助けに来る教師もまあまあなポンコツだ!この冒険、詰んでる!!

旧校舎に閉じ込められた子ども達が出ようと奮闘するだけではなく、外から助けようとする子どもと手助けする大人(まさかのどヤンキー)も力を合わせて奮闘するのが夏休み冒険ぽいが、いかんせんテンポが悪く子どもたちの演技も微妙に素人っぽい。芦田プロのような天才子役が一人も見受けられないことが、逆に全員の素朴感を引き立てていてリアル。と、
なんか緊張感ねぇな〜…と思って見てたらビックリするぞ!気合の入ったクマ髭や口裂け女の造形!
本気で子どもを殺しに来るかのような蛍光灯爆破トラップ!極め付けは、暗くて全体像が見えないけどなんか禍々しいラスボスだ〜〜!!

からの、まさかの切ない終盤。一番行動がポンコツで、強い者に弱く弱い者に強く当たり性格最悪だった、しょうた。チビッこ、涙の(多分ホントに泣いてた)成長です。
結構な終盤まで、自分のことしか考えず、他の人のことは蔑ろだった面々が、なりふり構わず他人のために行動する。
勇気と諦めない心と他人を思いやる気持ち。

仰々しいけどなんかこの頃の方が味あって好きだなあ、VFX。
上からのアングル、飛び跳ねっぱなしのサッカーボール、ひとりでに開くドア等、超アナログな怖がらせ手法の数々。

いつか自分の子どもと一緒に見たいシリーズ。

怖いと思ったら、近づいたらダメなのです。
Melko

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