Melko

プラネット・テラー in グラインドハウスのMelkoのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「ママ本気よ?トニー。そいつを撃つの。ビデオゲームでやるみたいに。頭を狙って、しっかり撃つのよ」
「もしパパだったら?」
「…パパだったら真っ先に撃って」

「あたしチェリー」
「よろしく、チェリー」

テーマは興味あるのに描写が無理な場合が多いロバート・ロドリゲスの作品
うーーん今回も個人的にはなかなかハードめのグロ描写だったわぁ〜
ただホントにフィルマ始めてから色んな作品見て鍛えられたのか、意外といけたしなんなら「俺に任せろ…!」の危なフラグがビンビンのキザな奴の頭がパーン!パッカーン!てなったところなんか、もう呆気なすぎてプッて息が出てしまったわ。

血飛沫がザクッ!ブシュッ!もあんまりしつこいと慣れてくるから不思議
それに比べて毒霧にやられてグチャァって巨神兵のなり損ないみたいな感じに変形していくところは、何回見てもキモい。よくこんなの思いつくなぁ

で、作品の設定と個性を活かしているが故に、途中でまさかの「フィルム消失」からの、場面が飛んで、急に終盤の雰囲気になってたのが…なんで〜〜めっちゃモヤモヤするわ。あんた誰!なんで仲間に加わってるん!
飛ばされたことでコンパクトにまとまったねぇ〜……じゃないわ!そこ摘むぐらいなら序盤のかったるいやり取りとか要らなくない?!あと素朴な疑問で…ナースの旦那がDVな設定…要る??結局ゾンビ化し切らないままナースの父親にあっけなく撃たれるし…なんやねん。カタルシス低め。

片足がマシンガンになっちゃったチェリーことローズマッゴーワン。なんかなんとも言えない安っぽさ(褒めてる)と色気を持ち合わせたB級映画に欠かせない女優さん(と思ってる)
洋画は基本オリジナル音声で見るのだが、今回は珍しく日本語吹き替えで見た。なぜなら、このローズ・マッゴーワンの吹き替えが、ちゃんといつもの人だったから!彼女に関しては吹き替えの方が馴染みがあるから吹き替えで見て正解。
本作は彼女のためにあるような作品、這いつくばってマシンガン構えるポーズは爆イケだし、爆破を背にしたブリッジは美しいし、何より私もチェリーの後ろでバイクに乗りたい。あんな血みどろの状況でも、絶対いい匂いがすると思うもん。

どことなく木村昴に似てるめちゃ強い相手役や、目力がすごいナース、さすがのキモさで必要悪な汚れ役を嬉々として担うタラちゃん、肉の調理の話ばっかりウザい店主など、サブキャラもなかなか濃かったのに、最後が畳み掛けるような展開すぎてそれぞれの影が薄くなったのが残念。
最後も「生き残ったメンバーで楽園をつくります」的な唐突な風呂敷仕舞い…チェリーは彼との子供を産んだのか。だから彼はあの時チェリーのお腹を…

その後…が見てみたいけど、グロ度はぜひ7割ぐらいでお願いしたいかも。

推しが出てるという特大のポイントがあるので、「デスプルーフ」に軍配
だけど、大量かつ大規模な爆破や、そのすぐ近くで動き回る役者やエキストラゾンビ達、車に叩きつけられるアクションなど、どう見ても危険な描写やタイミング間違うと大事故ケガ不可避な場面がたくさんあって、制作と撮影の凄まじさを感じたり。中身は特にないけど、すごい迫力です!な作品作り、夢があるなと思ったり。
Melko

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