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ビッグ・リボウスキのcyphのレビュー・感想・評価

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)
4.2
初コーエン兄弟でしたが お、おもろ!面白さの飽和濃度って実はこのへんなのでは??と思った それぞれの思惑がかっちりハマってあらゆる伏線が綺麗に収束していって驚きのラスト、とかはもう全然お腹いっぱいで、むしろそれぞれの思惑は見事に空中分解してあらゆる予想は的を外しまくり進展するストーリーも高まっていく緊張もなくでもなんかずっと何かが起きてて弛緩しながら面白い くらいがいっちゃんいいということがよくわかる

人命のかかった仕事をやり損なったり大金を失ったり足の小指が届いたりしてもとりあえず毎回ボーリング場に戻ってきてこっちはこっちでなんか大会に向けて歩を進めてるっていう謎のテンポが死ぬほどよかったし、ベトナム帰りの友人はどう考えてもいちばんやばいやつなんだけど最後まで友人の席を譲らないのもゆるくて(だらしなくて)いい ベトナム帰りの急にやばい方向に沸騰するけど言い逃れできない状況になるとすとんと白けるかんじ、知り合いにはいないけど知り合いの知り合いの知り合いにはいそうなリアルさでよかった

散骨する予定の遺灰を入れる骨壷代をケチろうとあの手この手でゴネるシーンゲラゲラ笑ってしまった
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