広島カップ

白い嵐の広島カップのレビュー・感想・評価

白い嵐(1996年製作の映画)
4.0
様々な理由で帆船の訓練船に乗り込み航海に出た十数人の青年達と船長との絆を描くリドリー・スコットの実話ベースの青春ストーリー。

家庭では子供扱いをされ大人になりきれない彼らを大人扱いをしつつ訓練にあたり、航海技術はもとより大人としての生き方を身をもって教えた船長(ジェフ・ブリッジス)が魅力的。
決して彼らを甘やかさず、かといって強権的に体罰を与えたりしない彼は戸塚ヨットスクールの校長の対局にいるような人物。
大人がちゃんとした大人でないとこうした指導はできないですね。自らにも戒めにしたいけれど、周りを見渡してもあまりお目にかからない人物です。
訓練航海は白い嵐と言われる大自然の脅威によって悲劇に終わるのですが、そのことが更に彼ら自身とその絆を強くします。
若者の行く手には数多くの難関があらん事をと思います。
大波を切って力強く進む帆船がそれを象徴していて、非常に魅力的に撮られています。
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