インド産スーパーナチュラル・スリラー？ホラー？サスペンス？！

児童連続失踪事件にカシミール地方でのヒンドゥー教パンディットへの迫害、虐殺を絡ませた凄い作品でした！！

前半はなんかよく分からずモタモタしているものの、後半真相が見え始め、そこからさらに壮絶なアクションと真実が判明！

わんこもちょっぴり活躍するよっ(* ﾟ∀ﾟ)ﾉｼ



2016年12月。
カシミール渓谷にあるバラムラ。

児童誘拐事件が起きたため、リドワーン・サイード警視補は家族を連れて異動してきた。

が、身代金の要求もなく、容疑者も見つからず、捜査は暗礁に乗り上げる。

しかもさらなる失踪事件が相次ぎ、ついにはリドワーンの娘まで消えてしまった。

警察を嫌い、過激派が暴動を起こすこの村で、一体何が起きているのか？



引っ越してきたボロ屋敷で目撃される黒い影
倉庫に食事を運ぶ老人
白いチューリップ

それらが全て繋がるラストは鳥肌モノ！！

インドとパキスタンの争うカシミール地方ということで、子どもたちの失踪はなんとなく察していたのですが、その裏にさらにもう一捻りかましてきたのが良かったなぁ～

ハリウッドではよくある展開、予想のつくものではあるけれど、不穏な雰囲気やインド映画では珍しい雪景色というのも新鮮でした！

インド映画らしくないけど、インドだから撮れた作品でもある。
これはオススメ良作です(〃ω〃)

子供失踪事件捜査で赴任した警察官一家が遭遇するサスペンスホラー。

予備知識ゼロで視聴した1回目はこれがインド映画だとも知らず、誰と誰が争っているのかも全く意味が分からず、カシミールパンディットについてちょっと調べて再視聴した。

インド北部に位置するカシミール地方はイギリスから独立した際にヒンドゥー教のインドとイスラム教のパキスタンが領有権を巡って戦争となり、未だに紛争が続いている地域。
大多数がイスラム教徒なのにヒンドゥー教徒が支配していることで衝突が起き、ヒンドゥー教徒の一般人をイスラム武力組織が襲撃し、多くのヒンドゥー教徒が他方へ離散したそうだ。
このカシミール地方土着のヒンドゥー教徒のことをカシミールパンディットと呼ぶらしい。

映画は相次ぐ子供の失踪が超常現象に依る神隠しとして描かれるが、イスラム組織に依る洗脳で聖戦へ送り込むための人狩りが絡んで来て、それらを結び付ける過去の悲惨な事件が露わになり、分かり易く説明的なクライマックスを迎える。
現世の抵抗と過去の怨念が合わさることでちょっと感動した。

これは完全にヒンドゥー側の作品だが、カシミールには土着のイスラム教徒も多くいるので逆の事件が起きると、同じ感傷が生まれると思う。
信仰心の薄い日本人からは理解出来ないが、宗教の対立は根が深く手を取り合うことはやはり難しいのだろうか。

映画は面白かった。


監督　アディティヤ・スハース・ジャンバール

キャスト
マナヴ・カウル
バシャ・スンブリ
アリスタ・メフタ
ロハーン・シン
アシャウィニ・カウル
シャヒッド・ラティーフ
ミル・サルワール
ヴィカス・シュクラ
ニーロファー・ハミド

相次ぐ失踪その真相とは…

バラムラで子どもの誘拐事件が発生
子どもが手品の最中に髪の毛をひと束残し消えたのだ
警察は捜査のためにサイード警視補を派遣する
捜査を進める警察を横目にまたしても子どもが失踪してしまう
さらにサイードが移り住んだ住居では不可解なことが起こり、遂には娘が姿を消してしまうのだった

インドのちょっぴりホラー風味なサスペンス
カシミール地方のバラムラで、相次ぐ子どもの失踪事件にサイード警視補が挑みます
子どもの失踪の裏で暗躍していると思われるのが過激派の集団
宗教的な思想を子ども達に刷り込み勢力拡大を企てている様です
サイードは彼らが今回の事件に関与していると睨み捜査を進めていきます

一方サイードが任務のために家族と共に移り住んだ家でも不可解な出来事が起こり始めます
それにサイードの家族が巻き込まれていくわけです
心霊ホラーの様な演出にちょっぴりゾクっとさせられますが
カシミール地方の歴史を絡めたこの家での出来事が中々悲しい…
色々と複雑な事情を抱えた土地ですもんね

サイードの捜査が展開を見せる中、その家の秘密が明かされ始めます
そしてこの二つの物語が交差し事件の真相が判明するのです
過激派組織だったり心霊的な要素だったりとドキドキさせてくれる上に、銃撃戦なんかもありさらにハラハラが増します
結構わかりにくい部分もありますが、子ども失踪事件と家で起きていた出来事と絡み合う終盤はハッとさせられましたね

悲劇が招いた事件な物語でした

• #剣々のインド映画鑑賞記