子供の頃、テレビの洋画劇場で観て、脳裏に焼き付いている数少ない映画の一つです。子供の私には、それはそれは衝撃的で大人の事情を垣間見た瞬間でもありました。
傲慢チキなブルジョワ女が、普通なら鼻にもかけないような召使い男とアクシデントで無人島に流されたなら…もうストーリーは想像がつくかと思います。
まず傲慢女の鼻をへし折る。プライドをズタズタに。いくら学歴があっても、いくらお金持ちでも、無人島では人間が生き残る為の衣・食・住を制覇できなければ全くの無意味。
男は女を完全なる奴隷にし、言葉巧みに、権力と力技で自分のトリコにするわけです。
ジャケ写にもある海辺で絡みあうキスシーンは、まるで『地上より永遠に』の有名なシーンにも似てますが、あのような美しいシチュエーションではございません。
男女の欲望を丸裸にしたような、そんな愛憎劇でもあり、男女の本能とも言うべき本質に迫る作品であると思います。
全体的には滑稽で可笑しな恋愛コメディドラマといった感じなのですが、ラストは悲哀もこもった大人の事情が痛々しくもあり…
ストーリーは単純ながら本当に面白い作品。面白くなかったという苦情は受け付けませんが、私のオススメの一品であり、再鑑賞してもその面白さは変わりませんでした。
本作の野性的なジャンカルロジャンニーニは『ハンニバル』でもワイルディで渋いおじさまぶりがたまらなかったわけですが、この頃は渋いというより、ただただワイルド。ハマり役です。
マドンナとジャンカルロジャンニーニの実の息子でリメイクされてますが、なかなか見る機会が無く。駄作とも評判高いので、ジャンカルロジャンニーニの息子を見るためだけに見ようかと考え中。
そう言えば、リメイク版『スウェプトアウェイ』はDVD📀が本棚にあったような…